腹部が血液でふくらんだ4600万年前の蚊の化石を発見
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【10月15日 AFP】米モンタナ(Montana)州の河床で、腹部が乾燥した血液でいっぱいの約4600万年前の蚊の化石が見つかったとの研究報告が14日、米科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences、PNAS)に掲載された。
元生化学者で、引退後は米スミソニアン協会国立自然史博物館(Smithsonian Institution National Museum of Natural History)でボランティアをしているデール・グリーンウォルト(Dale Greenwalt)氏率いる研究チームが最新の器具を使って蚊の腹部を調べたところ、膨らんだ腹部から紛れもない鉄分の痕跡が検出された。同氏は、「非常にめずらしい化石だ。この種の化石は世界中で他にない」と話す。
しかし、これほど年月が経過した化石から遺伝子を抽出することは不可能なため、この血液が何の動物のものかは謎だ。同氏は、この古代蚊が、鳥の血液を吸う蚊科に属する現代種に似ていることから、腹部に入っているのが鳥の血液である可能性を指摘する。「しかし、純粋な憶測にすぎないがね」(同氏)
これまでに発見された最も古い蚊の化石としては、ミャンマーで琥珀に入った9500万年前の蚊が発見されている。(c)AFP/Kerry SHERIDAN