【10月14日 AFP】イランの国営メディアは13日、政府が再度、生きたサルを1か月以内に宇宙に送り出す計画を立てていると報じた。

 イランの政府機関紙ジョムフリ・エスラミ(Jomhuri Eslami)が伝えたところによると、イラン宇宙機関(Iranian Space AgencyISA)のハミド・ファゼリ(Hamid Fazeli)副長官は「2番目となる生きた動物を、1か月以内に宇宙へ送り出す準備を整える」と発表した。

 イランは今年1月、生きたサルを宇宙に打ち上げ、地球に無事帰還させることに成功したと主張している。だが、着陸後の記者会見で公開されたのは別のサルだったため、この実験の成功は疑問視されている。これ以前の2011年9月に行われた試みは失敗に終わった。

 イランの宇宙計画は、西側諸国に懸念を引き起こしている。西側諸国はイラン政府が核弾頭を運搬するために必要な技術の習得を目指しているのではと危惧しているが、イラン側は、核兵器を運搬する手段を探求していることを否定している。

 今回のサルは「液体燃料打ち上げロケット」で宇宙に送られるとファゼリ氏は述べたが、打ち上げの「明確な期日」の設定を拒んだ。イランは過去に、明確な理由を明かさずに打ち上げを延期したことがある。

 2009年に初めて人工衛星を周回軌道に乗せることに成功したイランは野心的な計画を描いており、10年以内に人間を宇宙に送り出すための計画を進めている。(c)AFP