【10月13日 AFP】男子テニス、上海マスターズ(2013 Shanghai Rolex Masters)は12日、シングルス準決勝が行われ、大会第6シードのファン・マルティン・デルポトロ(Juan Martin Del Potro、アルゼンチン)は6-2、6-4で第2シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)を下した。

 素晴らしい試合運びで攻撃的なテニスを見せた、デルポトロが世界ランク1位のナダルに勝利し、第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)との決勝に駒を進めた。

 楽天ジャパンオープン(Rakuten Japan Open Tennis Championships 2013)で優勝を飾ったばかりのデルポトロは、過去の対戦成績が3勝8敗のナダルを相手に第1セットで2度のブレークを奪うなどプレッシャーをかけ続け、上海旗忠森林体育城テニスセンター(Qizhong Tennis Center)でストレート勝ちを収めた。

 同日行われた試合では、ジョコビッチが6-2、7-5で第7シードのジョーウィルフリード・ツォンガ(Jo-Wilfried Tsonga、フランス)を下し、連覇に王手をかけている。

 全仏オープン(French Open 2013)と全米オープン(The US Open Tennis Championships 2013)を含め、今季ツアー10勝を挙げてキャリア最高のシーズンの1つを送ってきたナダルは、13日の決勝でジョコビッチとの宿命の対決を迎えるものと見られていた。

 しかし、四大大会(グランドスラム)で通算13勝を誇るナダルは、試合開始直後から2009年の全米オープンテニス(The US Open Tennis Championships 2009)を制覇した25歳のデルポトロのコート全面を使った攻撃にさらされ振り回された。デルポトロは偉大な選手を相手に、興奮した観客も息をのむプレーで打ち負かす離れ業を見せた。

 デルポトロはベースラインから繰り出すフォアハンドとバックハンドの手に負えないパワーのショットで、必死に反撃の足がかりを掴もうとするナダルを圧倒し、第1セットで4-0とリードを奪った。

 198センチと長身のデルポトロは28本のウイナー、31本のアンフォーストエラー、ファーストサーブの得点率は80パーセントを記録し、第2セットはブレークを1つ奪えば十分だった。

 デルポトロは、この勝利で11月に行われるATPワールドツアー・ファイナル(ATP World Tour Finals 2013)の出場も確定した。

 珍しく6度のブレークポイントを全て逃し、浮かない表情を見せたナダルは、デルポトロが勝っていたと認めた。

「今日みたいなレベルの相手との対戦は数回しかない。終わってみれば、ファーストサーブの成功率80パーセント、僕が思うに全てのボールを全力で打ち返し、ミスを犯さない相手と戦ったんだ」

(c)AFP