【10月11日 AFP】ケニアで、16歳の少女を集団レイプして大けがをさせ汲み取り式公衆トイレの中に放置したとして警察に連行された男3人が、罰として草刈りを命じられただけだったことが分かり、法の裁きを求める激しい怒りの声が上がっている。

 地元報道によると事件は今年6月、ケニア西部の村で起きた。被害者の少女は祖父の葬儀に出席した帰りに男6人に襲われ、殴られ、性的暴行を受けた後、血まみれで意識不明のまま汲み取り式公衆トイレの汚物槽に投げ落とされたという。

 少女の母親が地元紙デーリー・ネーション(Daily Nation)に語ったところによれば、男らのうち3人は少女の顔見知りで、村人によって地元の警察署に突き出された。ところが、3人は警察署周辺の草刈りを命じられただけで、すぐに釈放されたという。

 少女は殴打された際か深い汚物槽に投げ落とされた際に背骨を折って現在は車椅子での生活を強いられているほか、直腸と膣の間に穴が開いてしまう「直腸膣ろう」という症状できちんと排泄ができずに苦しんでいるという。治療には7000ドル(約70万円)以上が必要とみられ、少女の家族にはとても賄えない大金であることから、ネーション紙は募金を呼び掛けている。

 少女はネーション紙に「私の望みは正義が下されること。暴行犯を逮捕して、罰してほしい」と話している。(c)AFP