【10月10日 AFP】英イングランド(England)北東部ハンバーサイド空港(Humberside Airport)の広報担当者が9日明らかにしたところによると、8日午後6時20分(日本時間9日午前2時20分)ごろ、飛行中の小型機の操縦士が緊急事態を宣言し、その直後に急病で操縦を続けることができなくなった。

4人乗りの小型機セスナ172スカイホーク(Cessna 172 Skyhawk)は8日朝、操縦士ともう1人の男性を乗せてイングランド北部ヨークシャー(Yorkshire)の空港を離陸していた。

 操縦経験のない同乗者の男性が地上の操縦インストラクター2人の指示を受けて着陸を試みた。インストラクターの1人、ロイ・マーリー(Roy Murray)さんは英国放送協会(BBC)に対し、「男性は操縦席にあるスイッチ類の配置を知らないため照明をつけることができず、暗闇の中での操縦だった」と語った。

 小型機は同日午後7時30分(日本時間9日午前3時30分)ごろ、4回目のチャレンジで見事無事に着陸した。マーリーさんによると空港の管制室は歓声に包まれたという。マーリーさんは「無線誘導がなければ墜落する以外なかっただろう」と語った。「人の命を助けることができて、素晴らしい気分だよ」

 警察によれば、機体を着陸させた男性にけがはなかったものの、操縦士はその後死亡した。詳しい死因などは明らかにされていない。製造元は、セスナ172スカイホークは世界で最も人気のある航空機だと説明している。(c)AFP