化学兵器禁止機関、シリア兵器破壊のための停戦呼び掛け
このニュースをシェア
【10月10日 AFP】シリアの化学兵器全廃に向け査察団を派遣している化学兵器禁止機関(Organisation for the Prohibition of Chemical Weapons、OPCW)は9日、化学兵器廃棄任務を予定通り完了させるためとして、シリア内戦での一時停戦を各勢力に呼び掛けた。
オランダ・ハーグ(Hague)で記者会見したOPCWのアフメト・ウズムジュ(Ahmet Uzumcu)事務局長は「一時停戦が確立できれば、(化学兵器破壊の)目標達成は可能であると考える」と述べた。OPCWの査察団は、国連決議に基づき、2014年半ばまでにシリアの化学兵器を廃棄する任務を負っている。
シリアでの任務についての異例の公開説明会を行ったウズムジュ事務局長は、今後数週間で20か所を訪れなければならないことを指摘し、スケジュールは「極めて過密だ」と述べた。しかし、11月1日までの化学兵器生産施設の全廃を含む一連の目標が非現実的とは考えておらず、「現場の状況によるところが大きい。そのためシリアの全ての勢力に協力を呼びかけている」と語った。
OPCWは8日、化学兵器廃棄支援のための査察団第2陣を派遣する意向を発表している。ウズムジュ氏によると、専門家12人がダマスカス(Damascus)に向け派遣されたという。(c)AFP/Jan HENNOP