【10月3日 AFP】米国の国立公園を訪れた多くの人たちにとって、それは一生に一度の思い出の旅になるはずだった。だが2014会計年度の暫定予算不成立に伴う政府機関の一部閉鎖により、大勢の観光客が怒りとともに国立公園から締め出されている。

 幸運にも閉鎖前に既にヨセミテ国立公園(Yosemite National Park)やグランドキャニオン(Grand Canyon)内に滞在していた数百人も、閉鎖措置発効から48時間後の3日、立ち退きを命じられた。

「子供のころから本で(ヨセミテの)写真を見て育った」というクレア・コーガンさんは、アイルランドのコーク(Cork)から夫と共に新婚旅行でヨセミテ国立公園を訪れた。だが同公園は1日から閉鎖されたままだ。

 政府機関の閉鎖執行の指示が出された1日午前0時、国立公園局(National Park Service)は国内401か所の国立公園の門を閉じ、各地の国立公園を訪れた、海外からの多くを含む観光客たちは、閉ざされた公園入り口の前で不満を募らせるしかなかった。

 世界的に有名なヨセミテ国立公園など、いくつかの国立公園では、既に公園内の宿泊施設やキャンプ場に滞在していた人たちに、48時間の期限付きでそのままとどまることを認めたものの、その後は立ち去るよう求めた。

 この他に新たな通告があるまで閉鎖措置がとられた世界的な観光地は、自由の女神(Statue of Liberty)、エーブラハム・リンカーン(Abraham Lincoln)ら歴代大統領4人の顔が彫られたラシュモア山(Mount Rushmore)、イエローストーン国立公園(Yellowstone National Park)、サンフランシスコ(San Francisco)湾にある「監獄島」のアルカトラズ島(Alcatraz Island)など。(c)AFP/Robyn BECK