リビアの露大使館をデモ隊が襲撃、背景に将校殺人事件か
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【10月3日 AFP】リビアの首都トリポリ(Tripoli)にあるロシア大使館を2日、数十人のデモ隊が襲撃し、侵入を試みた。同国ではこれに先立って、リビア軍将校1人がロシア人の女に殺害されたと報じられていた。
複数の目撃者がAFPに語ったところによると、デモ隊は大使館前に止めてあった車や門の一部を破壊した。駆けつけた治安部隊がデモ隊を排除し、大使館員を退避させた上で大使館の警備に当たっているという。この騒ぎで負傷者は出なかった模様だという。
リビア国営LANA通信は、アリ・ゼイダン(Ali Zeidan)首相とムハンマド・アブドルアジズ(Mohamed Abdelaziz)外相が事件後にロシア大使館を訪れ、被害状況を視察したが、建物に「小規模の被害」があったと伝えている。
リビア国内では2日前、トリポリ市内でリビア軍将校が殺害された事件をめぐり、ロシア人の女が犯人だと報じられた。事件の経緯はメディアによって異なり、2011年のムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)政権に対する民衆蜂起への関与が殺害理由だとするものもあれば、この女は殺害された将校の妻で、犯行の動機は夫婦間のいざこざだったとの報道もあった。(c)AFP