【10月3日 AFP】スイスで数学の高校卒業試験をためしに受験した10歳の少年が合格し、スイスの名門チューリヒ大学(Zurich University)で特別コースを受講することになった。同大学が2日、明らかにした。

 同大学のミハエル・ヘンガートナー(Michael Hengartner)学長によると、マクシミリアン・ヤニッシュ(Maximilan Janisch)君は元数学教授の息子で、両親はドイツ人。同大学の特別コースの最年少受講者になる。「非常に賢い子だ。年齢の割に非常に多くの概念を理解している」という。

 優れた能力を持つヤニッシュ君は、すでに小学校で3学年飛び級をしている。しかし、高校の卒業証書を持っていないことから、正式に大学に入学することはできず、そのため大学のカリキュラムに向けて準備をしたいという高校最終学年の優秀な生徒を対象に実施している特別コースを受講することになった。

 ヤニッシュ君は週刊紙ゾンタークス・ツァイトゥング(Sonntags Zeitung)に対して、同級生が自分よりもずっと年上であることから、「友だちを作るのはあまり得意ではない」と話していた。

「アルキメデス(Archimedes、古代ギリシャの数学者)について話し合える人が誰もいないんだ。それに、(カール・フリードリヒ・)ガウス(Carl Friederich Gauss、19世紀のドイツの数学者)が誰かを知っている人もほとんどいない」と不満をこぼしていた。(c)AFP