露で勾留の環境活動家、劣悪な施設環境に不満
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【10月2日 AFP】北極圏のペチェラ海(Pechora Sea)に建設された石油プラットフォームによじ登り、身柄を拘束された国際環境保護団体グリーンピース(Greenpeace)の活動家らが、劣悪な勾留環境に「精神的ショックを受けた」と語っていることが1日、受刑者の権利擁護団体によって明らかになった。ロシアの裁判所は先ごろ、活動家らに対する2か月間の審理前勾留の延長を認めている。
活動家30人が勾留されている施設は、モスクワ(Moscow)から北に約2000キロ、北極線より北方のムルマンスク(Murmansk)とアパチトゥイ(Apatity)にある。30人中ロシア人は4人で、残る26人は英国、米国、フィンランド、アルゼンチンなどの出身。施設内が寒く、十分な衣類や食事が提供されないとして不満をあらわにしているという。
また、施設職員のほぼ全員が英語を話さないことからコミュニケーションで問題が生じ、精神科医を受診する活動家もでている。さらにロシア人と同じ部屋に勾留されているメンバーもいる。これはロシアの法律で禁じられているが、英国人の活動家は強盗罪に問われているロシア人2人と共に勾留されているという。
フィンランド人の若い女性活動家は完全菜食主義者(ビーガン)で、施設で提供される食事を取ることができないことから、ビタミン剤の提供を求めた。しかし施設側はこれを拒否した。またこの女性は甲状腺に問題があり、一定時刻に薬を摂取する必要があるが、規則により腕時計を没収されているため、それも困難な状況になっているという。(c)AFP