ローマ法王2人、来年4月に異例の「聖人」同時認定
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【10月1日 AFP】ローマ法王庁(バチカン)は9月30日、歴代法王のうちヨハネ・パウロ2世(John Paul II)(在位1978~2005年)とヨハネ23世(John XXIII)(同1958~63年)の2故人を、来年4月27日に「聖人」に認定することを明らかにした。
法王2人が同時に列聖されるのは異例。この歴史的な発表は、フランシスコ(Francis)現法王が枢機卿会議で行った。合同列聖式の際には、イタリア・ローマ(Rome)に数十万人規模の信者が訪れることが予想される。
広い人気を集めたポーランド出身のヨハネ・パウロ2世と、イタリア出身で「善良な法王」の愛称を持つヨハネ23世は、いずれも現代のローマ・カトリック教会で最も大きな影響力を持った法王の一人とされる。
法王2人の同時聖人認定について識者らは、同教会に根強く存在する右派と左派の分断を緩和しようという狙いがあるとみている。米カトリック系週刊紙「ナショナル・カトリック・リポーター(National Catholic Reporter)」のジョン・アレン(John Allen)記者は、「一般に、ヨハネ23世は教会内の進歩派にとって英雄的存在。一方のヨハネ・パウロ2世は、特に保守派から強く信奉されている」と指摘している。(c)AFP/Jean-Louis DE LA VAISSIERE