【7月16日 AFP】バングラデシュの裁判所は15日、1971年の独立戦争時に殺人などの残虐行為を首謀した罪で、同国最大のイスラム政党「イスラム協会(Jamaat-e-Islami)」の元指導者グラム・アザム(Ghulam Azam)被告(90)に禁錮90年の判決を下した。

 検察側からナチス・ドイツ(Nazi)の総統アドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler)になぞらえられたアザム被告は、パキスタンからの独立戦争においてパキスタン軍に加勢する民兵組織の設立に関与し、市民に対する残虐行為を主導したとして有罪判決を受けた。

 この判決を受けて、同国の主要な野党勢力であるイスラム協会は、裁判の目的は自分たちの指導者を失脚させることであるとして、全国的なストライキを呼びかけた。

 同国では判決が出る前から、各地でアザム被告の支持者たちと警察や治安部隊との間で衝突が起きていた。当局によると、警察はゴム弾を使って鎮圧しようとしたが、ときに実弾を使うケースもあった。同国北西部では、手製の手投げ弾を投げつけるイスラム協会支持派に準軍事部隊が発砲し、デモ参加者1人が死亡したと、地元警察関係者はAFPに明かした。(c)AFP/Shafiqul ALAM