【7月4日 AFP】パソコン用のマウスを発明し、コンピューター業界に革命をもたらしたダグラス・エンゲルバート(Douglas Engelbart)氏が2日、米カリフォルニア(California)州の自宅で死去した。88歳。ダグ・エンゲルバート協会(Doug Engelbart Institute)が3日、発表した。

 米オレゴン(Oregon)州で生まれたエンゲルバート氏は、1950年代に電気工学とコンピューター科学を学んだのち、スタンフォード研究所(Stanford Research Institute)に入所。同僚らと共に、現在のIT業界で主流となっている電子メールやビデオ会議、ハイパーテキスト、そしてインターネットの前身であるアーパネット(ARPAnet)などの開発に取り組んだ。

 最も有名な発明品はパソコン用マウスだ。1970年に特許を取得したマウス第1号は、金属製のホイールが2個付いた木製の箱だった。

 エンゲルバート氏は通算21件の特許を取得。2000年、IT業界で最高の名誉とされる米国家技術賞(National Medal of Technology and Innovation)を受賞した。(c)AFP