【5月30日 AFP】サッカー欧州チャンピオンズリーグ2012-13(UEFA Champions League 2012-13)を制したバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)が、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)を抜き、サッカー界で世界最高のブランド力を持つクラブとなった。英ロンドン(London)のコンサルタント会社、ブランド・ファイナンス(Brand Finance)が29日、調査報告書発表した。

 報告書によると、バイエルンの現在の価値は約870億円で、昨年首位だった同約847億円のマンチェスター・ユナイテッドを上回った。

 25日にロンドンのウェンブリー・スタジアム(Wembley Stadium)で行われたチャンピオンズリーグ決勝で国内のライバルであるボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)に2-1で勝利したバイエルンは、そのブランド力を前年から約51億円上げた。一方で、マンチェスター・ユナイテッドは前年から約26億円価値を下げている。

 新たなランキングでは、スペインの強豪レアル・マドリード(Real Madrid)が約628億円、FCバルセロナ(FC Barcelona)が約579億円として3位と4位に続いている。

 ブランド・ファイナンスのデビッド・ヘイ(David Haigh)最高経営責任者(CEO)は、「ドイツ・ブンデスリーガのクラブとリーグ自体の課題は、国内でのブランド力を世界規模のチャンスへ運び出すことができるかだ」とコメントしている。

■ピッチ内外で成功を収めたバイエルン・ミュンヘン

 今シーズン、国外ファンのバイエルンへの関心が高まりを見せており、2012年の1年間で販売された同クラブのレプリカユニホームの数が60万着だったのに対し、2013年の販売数は100万着が見込まれている。一方で、ドルトムントのレプリカユニホームの売り上げ枚数は35万着となっている。

 報告書の数字は、クラブに帰属する今後の収益に基づく式を元に算出されている。指数を上げているバイエルンは、25個の新記録やタイ記録を作って国内リーグを制しており、チャンピオンズリーグについでドイツカップ(German Cup 2012-13)でも優勝を飾れば、ドイツ勢として初となるトレブル(3冠)達成となる。

 バイエルンのカール・ハインツ・ルンメニゲ(Karl-Heinz Rummenigge)社長は、「初めて売り上げが4億ユーロ(約520億円)を超えることになり、収益の面で記録的な年となった。ドイツのクラブがここまできたことはない。ピッチでの成功に押され、我々は様々な記録も破っている。クラブは将来に向けてすばらしい状態にある」とコメントした。

 バイエルンとVfBシュツットガルト(VfB Stuttgart)のドイツカップ決勝は、6月1日に行われる。(c)AFP