【4月16日 AFP】英国スポーツ史上最悪の事故「ヒルズボロの悲劇(Hillsborough Disaster)」から24年目を迎えた15日、イングランド・プレミアリーグのリバプール(Livepool FC)の本拠地アンフィールド(Anfield)で追悼式典が行われた。

 1989年、シェフィールド(Sheffield)のヒルズボロ・スタジアム(Hillsborough stadium)で開催されたFAカップ(FA Cup)のリバプール対ノッティンガム・フォレスト(Nottingham Forest)の準決勝。その試合でスタンドが超満員となり、96人のサポーターが押しつぶされて亡くなった。

 2012年9月にはヒルズボロ独立委員会(Hillsborough Independent Panel)によって、事故がファンの過失によって起こったと見せかけるために、当局が証拠の隠蔽を図ったという調査報告が発表された。

 この報告以降、初めて開催されたこの追悼式典には約1万2000人もの人が訪れた。

 リバプールのジョン・ヘンリー(John Henry)会長は式典で、「リバプールに来てから、この96人がどれだけクラブにとって重要な存在かを知るに至りました。事実と正義を得るために、尊厳を貫き通している遺族の皆さまには尊敬の意を表します。必ず正義が果たされるだろうと信じています」と辞を述べた。

「我々は犠牲者の方々のことをいつまでも忘れません。ひとりひとりがいつまでもリバプールの一員です」

 また、式典にはブレンダン・ロジャーズ(Brendan Rodgers)監督やイアン・エアー(Ian Ayre)最高経営責任者の他、リバプールの選手と職員全員が出席し、遺族や生存者、その他サポーターとともに犠牲者を偲んだ。

 式典では亡くなった96人の名前が読み上げられ、アンフィールドのKopスタンドの前でひとりひとりのために、ろうそくに火が灯された。(c)AFP