米ノースダコタ州、全米で最も厳しい中絶禁止法律が成立
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【3月28日 AFP】米ノースダコタ(North Dakota)州で26日、米国で最も厳しい中絶禁止法が成立した。
胎児の心拍が聞き取れるようになって以降の中絶を全面禁止する法律で、ジャック・ダルリンプル(Jack Dalrymple)知事(共和党)が法案に署名して成立した。胎児の心拍が聞こえるようになるのは一般的に妊娠6週目ごろで、このころは女性がまだ妊娠に気づいていないことが多い。
また法律は、レイプや近親相姦による妊娠や、母体の健康に危険がある場合、胎児異常により結果的に胎児を失う恐れがある場合でも中絶を認めない。
中絶禁止法に合わせて、ダルリンプル知事は胎児の遺伝子異常を理由とする中絶と、男女産み分けのための中絶をともに禁止し、州で唯一の中絶病院の医師たちに周辺病院で診察する許可(admitting privilege)の取得を義務付けるという2法律にも署名した。
■14年中間選挙で「生命の定義」変える州憲法改正投票
さらに、共和党が多数を占めるノースダコタ州議会は22日、受胎した時点で生命の始まりとみなす州憲法改正案の住民投票を求める法案を可決した。
2014年11月の中間選挙の際に行われる住民投票で承認されれば、改正州憲法は胚や胎児に対して全面的な法的保護を与え、特定の産児制限や幹細胞研究、それに体外受精などの違法化につながる可能性もあるとみられている。(c)AFP/Mira Oberman