【1月4日 AFP】米マイクロブログサービス、ツイッター(Twitter)は3日、米メディア大手ニューズ・コーポレーション(News Corp)の会長兼最高経営責任者(CEO)ルパート・マードック(Rupert Murdoch)氏(83)の妻、ウェンディ・デン(Wendi Deng)さん(43)の認証済みアカウントが偽物であることを認め、謝罪した。

 ツイッターの広報は、「認証のプロセス自体についてはノーコメントだが、@wendi_dengがウェンディ・デンさんのアカウントとして短時間だが間違って認証されていたことは事実」と電子メールでAFPに明らかにした。

 ニューズ・コーポレーションの英国新聞部門、ニューズ・インターナショナル(News International)は、マードック氏が12月31日にツイッターを始めたと発表していた。ウェンディ・デンさんの偽アカウントは翌日の1月1日に開設されたとみられる。ツイッターは3日、マードック氏のアカウントは本物であることを確認している。

■1万人近くがフォロー

 当初、偽アカウントのプロフィールには「夫@rupertmurdochと共にツイッターというデジタル・アドベンチャーに参加します」とあり、その横には笑顔を浮かべる夫妻の写真が掲載されていた。この写真は2008年11月、米ニューヨーク(New York)で行われた映画『オーストラリア(Australia)』のプレミア上映で撮影されたものだった。

 この偽アカウントを作ったと見られる人物は3日、ツイッターで以下のようにつぶやいた。「ハロー、ツイッター。ニューズ・インターナショナルもようやく気付いた通り、このアカウントは偽物。私はウェンディじゃない」

 さらに1万人近いフォロワーに「本物と認証されてもこのアカウントが偽物だと感づいていた諸君、その疑問を持つ心は素晴らしい」というメッセージを発信し、「いろいろと楽しめたよ。もし楽しめなかったのなら、同じようないたずらアカウントを削除するようツイッターに依頼することだね」と続けた。

 ウェンディさんは前年7月、英大衆紙「ニューズ・オブ・ザ・ワールド(News of the World)」の盗聴疑惑に関する英下院特別委員会で、証人喚問されたマードック氏にパイを投げつけようとした傍聴人の男を撃退したことで一躍有名になった。(c)AFP

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