【12月5日 AFP】山口県下関市の中国自動車道の上り線で4日、フェラーリ(Ferrari)8台、ランボルギーニ(Lamborghini)1台などを含む14台が関係する事故が発生した。警察当局は5日、スピード超過が事故原因の可能性もあるが、まだ原因は分かっていないと述べた。

 目撃者によると、速度を上げた車が濡れた路面でスリップしたという。テレビでは、衝突で破損した赤いフェラーリや、400メートルにわたって破片が散乱した現場の様子が放映された。

 事故当時は、スポーツカーの愛好家がおよそ20台でドライブしていた。警察は、先頭を走るフェラーリが濡れた路面でスリップしてガードレールに衝突し、後続車両が急ブレーキを踏んだが次々と衝突したとみている。

■高級車ばかりの事故現場

 高速道路交通警察隊の警察官はAFPの電話取材に、事故に巻き込まれたフェラーリの台数に触れ、今までに見たことがない光景だったと述べた。この警察官によると、男女5人ずつの10人が軽いけがをした。それぞれカップルでドライブをしていた可能性が高いという。

 またこの警察官は、事故にあった車の多くは広島に向かっていたとみられ、事故の原因はスピード超過の可能性があると述べた。グループの先頭を走っていたのは福岡県の自営業の男性(60)だったという。

 プリウス(Prius)含む2台のトヨタ(Toyota)車も事故にあったが、フェラーリの一団とは無関係とみられている。事故にあった14台のうち、残りの3台はメルセデス・ベンツ(Mercedes-Benz)車だった。

■速度超過が原因か

TBSが放送した目撃者の証言によると、車の一団は時速140~160キロで走行していた。そのうちの一台がスピンして、他の車が巻き込まれたという。その区間の制限速度は時速80キロだった。

 この事故に巻き込まれた男性はNHKに、「前を走っていた車が左の土手にぶつかって自分の方に跳ね返ってきた」と語った。事故にあったフェラーリのうち1台は、最高速度320キロの「430スクーデリア(F430 Scuderia)」という車種だった。

 日本のメディアによると、新車のフェラーリの一般販売価格は1台あたり2000万円以上、ランボルギーニは最高で3000万円程度で、事故にあった14台の総額は3億円近いという。(c)AFP/Shigemi Sato