【9月25日 AFP】(一部更新)ロシアのアレクセイ・クドリン(Alexei Kudrin)財務相は25日、2012年の「ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領」体制のもとで、ドミトリー・メドベージェフ(Dmitry Medvedev)現大統領が首相に就任するのであれば、新政権には加わらない考えを示した。ロシアの通信各社が報じた。

 長期にわたって財務相を務めてきたクドリン氏は、「新政権に加わった自分を思い描くことができない。誰からもオファーが無かったということだけではない。私の持つ相違点が、私の政権参加を妨げるだろうと考えている」と語った。

 メドベージェフ大統領は24日、2012年大統領選でプーチン首相に大統領職を明け渡し、自らは首相に就く方針を発表。2000年以降ロシアの財務相を務めてきたクドリン氏は、この方針に反対を表明したこれまでで最上級の政府高官となった。

 クドリン財務相は、閣内で最もリベラルな声とみられており、2月には経済改革の実施に向けた負託を得られるのは「誠実な」選挙のみだと主張し、同僚たちの不興を買っていた。

 現在は主要20か国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議のため米ワシントンD.C.(Washington D.C.)を訪問中。同氏は、ごく短く、メドベージェフ内閣に加わることを「無条件に拒否」したと語った。

 また、クドリン財務相は、「経済政策でメドベージェフ氏と多くの相違」があったことを初めて明かした。クドリン氏は緊縮財政派であることが広く知られているが、相違点には、年金から武器購入までを含む軍事費の増加が関係したという。

「これは予算と経済のリスク増を生む。財政赤字を削減できなくなる」とクドリン氏は語り、そのような高額の出費はロシアの原油輸出依存を持続させるため、原油価格が下落したときに経済が混乱してしまうと指摘した。

 24日のメドベージェフ氏による歴史的な発表後には、メドベージェフ氏の首席経済アドバイザーであるアルカジー・ドゥボルコビッチ(Arkady Dvorkovich)補佐官も異議をとなえ、ツイッター(Twitter)で「喜ぶべきことはない」と述べ、「スポーツチャンネルに切り替えるのにちょうどよいタイミングだ」と語っていた。(c)AFP

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