【8月28日 AFP】アブハジア(Abkhazia)自治共和国で行われた大統領選で、ロシアとの関係強化を提唱するアレクサンドル・アンクワブ(Alexander Ankvab)氏が過半数を獲得して勝利した。選管が27日、発表した。だが大統領選の結果に対しては、グルジアや欧州などから無効との批判が出ている。

 選挙の最終結果によると、過去5年でアブハジアの首相や副大統領を歴任したアンクワブ氏が得票率54.9%で、ライバル候補の2人を大きく引き離して勝利した。

 アブハジアは激しい内戦を経て、1990年代にグルジアから分離した。だが、アブハジアの独立を承認しているのは、2008年のロシアとグルジアの武力衝突以降にアブハジアの独立を承認したロシアと、ごくわずかの遠方の国家のみだ。

 グルジア外務省や北大西洋条約機構(NATO)、欧州連合(EU)などは、相次いで大統領選の結果を承認しないとの声明を発表。一方、ロシアのドミトリー・メドベージェフ(Dmitry Medvedev)大統領は、ただちにアンクワブ氏に電話し、大統領当選を祝福した。(c)AFP/Indira Bartsits

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