サンリオ、キャラクター問題で和解 訴訟費用は被災地に
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【6月10日 AFP】サンリオ(Sanrio)と、オランダの絵本作家・グラフィックデザイナー、ディック・ブルーナ(Dick Bruna)氏の知的所有権を管理する同国のメルシス(Mercis)は、サンリオのキャラクター「キャシー(Cathy)」と、ブルーナ氏が創作したウサギの「ミッフィー(Miffy)」をめぐる訴訟について、和解が成立したと発表した。両社は、訴訟にかかると見込んでいた費用を東日本大震災の被災者への義援金として寄付する。
7日の共同発表文によると、3月に発生した東日本大震災を受けて、両社は訴訟にかかる諸費用をむしろ日本の復興のために寄付したいとの結論に達した。係争中のすべての訴訟を取り下げ、「キャシー問題」に終止符を打つことで合意。寄付金は計15万ユーロ(約1750万円)。
「キャシー」はサンリオの人気キャラクター「ハローキティ」の友達として描かれたウサギ。アムステルダム地方裁判所は2010年11月、「キャシー」が「ミッフィー」に酷似しており、著作権と商標権を侵害しているとの理由で、同社に対し、オランダやベルギー、ルクセンブルクでの「キャシー」関連商品の製造・販売差し止めの仮処分命令を下した。これに対し、サンリオは権利侵害していないとして異議申し立てを行った。(c)AFP