【6月3日 AFP】米農務省とミシェル・オバマ(Michelle Obama)大統領夫人は2日、肥満対策の一環として、健康的な食生活を促進する栄養ガイドライン「マイ・プレート(MyPlate)」を発表した。

「マイ・プレート」は、米国で1992年に発表された栄養ガイドライン「食品ピラミッド」を進化させたもの。1枚の皿を栄養素ごとに4つに色分けしたデザインで、野菜と果物が皿の半分、穀物とタンパク質が残る半分を占めているほか、飲み物のマークも毎日欠かさず飲むよう皿の脇に添えられている。

「保護者たちには、鶏肉85グラム分を測ったり、米やブロッコリーの分量を確認したりする時間の余裕はありません。でも、このプレートを見る時間はあります」と、米農務省での発表会に出席したミシェル夫人は「マイ・プレート」の利点を説明した。「適切な量を食べ、食事の半分は野菜と果物として、脂肪分の少ないタンパク源と穀物、低脂肪の飲み物という食生活を続けるだけで健康になれる。実に簡単なことです」

 1992年版の「食品ピラミッド」は、摂取量が最も少ないピラミッドの最上段に脂肪と油分、摂取量が最も多い最下段は穀物となっていた。ピラミッドの配置は2005年に改定され、各栄養素群と食物を色分けしたり、運動の重要性を示したりする工夫が加えられたが、一般向けとしては分かりにくいと批判されていた。

 米国の肥満人口は、米疾病対策センター(US Centers for Disease Control and PreventionCDC)の09年統計で全人口の26.7%に達し、州レベルでも政府が設定した上限15%を下回る州は1つもない。

 またホワイトハウスが前年実施した調査では、全米の子どもの3分の2が体重過多か肥満で、青少年の肥満率は1980年から3倍に増加していることが明らかになっている。(c)AFP