【5月21日 AFP】米SNS大手フェイスブック(Facebook)とソフトウェア大手マイクロソフト(Microsoft)は20日、フェイスブックに児童ポルノ画像を掲載した人の特定のため両社が協力すると正式に発表した。

 フェイスブックはマイクロソフトと米ダートマス大(Dartmouth College)のハニー・ファリド(Hany Farid)教授(計算機科学)が共同開発した「フォトDNA(PhotoDNA)」という技術を導入し、フェイスブックに投稿された画像を全米行方不明・被搾取児童センター(National Center for Missing and Exploited ChildrenNCMEC)のデータベースに照合する。

 マイクロソフトのデジタル犯罪部門によると、フォトDNAを使ってこれまでにマイクロソフトの一連のサービス内にある20億件のデジタル画像を調査したところ、ファイル共有サービスSkyDriveで1000件、検索エンジンBingで1500件の一致画像が見つかったという。

 ファリド氏はライブストリーミングされた発表の中で、「非常に効率的なテクノロジーで、ネットワークの速度も落とさない。20億件の画像を検索して誤検出は1つもなかった」と自信を見せた。
 
 同じ会見でフェイスブックのクリス・ソンダビー(Chris Sonderby)法務顧問補佐は「現状を一変させると思う。この提携の一端を担えることに興奮している」と述べた。同氏によると、1日にフェイスブックにアップロードされる何億件もの画像をフォトDNAでスキャンし、児童ポルノだと判断されるものはブロックするとしており、アップロード元を警察に知らせることもしていきたいと述べた。

 また警察によると、家出をした子どもは家族との接触を避けていても、SNSを通じた友人との接触は続ける傾向があるため、行方不明になっている子どもの画像とフェイスブックにアップロードされた画像の照合も行っていくという。(c)AFP