【11月30日 AFP】ガーナ政府は29日までに、健康上のリスクを理由に中古下着の輸入販売を禁止する方針を固めた。

 ガーナ貿易・産業省によると、政府はガーナ標準委員会(Ghana Standard Board)と協調して、非衛生的な中古下着のガーナへの輸入を来年の2月から禁止する。これにより、国民の健康を促進し、医療関連の政府支出を削減することが目的だという。輸入販売の禁止は中古のマットレス、ハンカチ、靴下、ズボンにも拡大される予定だ。

 ガーナでは1994年にも同様の措置がとられたが、十分に実施されなかった。貿易・産業省は、今回は徹底して中古下着の国内流通を阻止する構えだ。

 首都アクラ(Accra)では、新品よりも価格が安い海外から持ち込まれた中古下着を売る若者たちの姿が見られる。より豊かな国で使用された中古品が、ガーナなどの西アフリカの国々に持ち込まれている。

 古着販売で生計を立てる人びとの間からは、輸入販売の禁止は死活問題であり公正ではないとの声があがっている。ある古着販売業者は、「ガーナ人が古着を支持するのは新品より安いからだ。政府はこうした貧困層にも配慮して決定を撤回すべきだ」と訴えた。(c)AFP