『タンタンのコンゴ探険』は人種差別的、図書館からの撤去求める ベルギー
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【11月26日 AFP】ベルギーの漫画家エルジェ(Herge)の1931年の漫画『タンタンのコンゴ探険(Tintin in the Congo)』の販売差し止めを求める民事訴訟で原告側は22日、同書を図書館から撤去する命令を出すよう裁判所に求めた。
裁判は、同書は人種差別主義的でアフリカ人に対するステレオタイプが散見されるとして、コンゴ系ベルギー人のビエンヴェヌ・ムブツ・モンドンド(Bienvenu Mbutu Mondondo)さんと反人種主義団体が、出版元カスターマン(Casterman)と著作権管理会社ムーランサール(Moulinsart)に対し、販売差し止めを求めているもの。最低でも警告ラベルを張り付けること、図書館では最低でも成人向け書棚に移動するよう主張している。
ベルギーの通信社、ベルガ(Belga)通信によると、原告側の弁護士は法廷で、「わたしたちが裁判にかけたのはエルジェではなく、当時の人々の心に植え付けられていた人種差別主義だ」と述べた。
被告側は「販売差し止めは商事訴訟で扱われる案件」であるとして、裁判を無効にしたい考えだ。次回の裁判は来月8日に予定されており、2か月以内に裁判所の判断が下される見込み。
■人種差別的な描写が物議醸す
同書は、少年新聞記者タンタンと愛犬スノーウィ(Snowy)によるベルギー領コンゴ(現コンゴ民主共和国)の冒険を描いたもので、「タンタンの冒険旅行(The Adventures of Tintin)」シリーズの1冊。だが、植民地主義やアフリカ人の差別的な描かれ方、動物に対して平然と行われる暴力などの描写が物議を醸している。
エルジェは当時、こうした描写はこの時代における物の見方を反映したに過ぎないと語っている。とは言え、のちの改訂版では、議論を呼んだ一部のシーンが書き換えられた。(c)AFP
【関連記事】『タンタンのコンゴ探険』は人種差別的、コンゴ人が出版元を訴える
裁判は、同書は人種差別主義的でアフリカ人に対するステレオタイプが散見されるとして、コンゴ系ベルギー人のビエンヴェヌ・ムブツ・モンドンド(Bienvenu Mbutu Mondondo)さんと反人種主義団体が、出版元カスターマン(Casterman)と著作権管理会社ムーランサール(Moulinsart)に対し、販売差し止めを求めているもの。最低でも警告ラベルを張り付けること、図書館では最低でも成人向け書棚に移動するよう主張している。
ベルギーの通信社、ベルガ(Belga)通信によると、原告側の弁護士は法廷で、「わたしたちが裁判にかけたのはエルジェではなく、当時の人々の心に植え付けられていた人種差別主義だ」と述べた。
被告側は「販売差し止めは商事訴訟で扱われる案件」であるとして、裁判を無効にしたい考えだ。次回の裁判は来月8日に予定されており、2か月以内に裁判所の判断が下される見込み。
■人種差別的な描写が物議醸す
同書は、少年新聞記者タンタンと愛犬スノーウィ(Snowy)によるベルギー領コンゴ(現コンゴ民主共和国)の冒険を描いたもので、「タンタンの冒険旅行(The Adventures of Tintin)」シリーズの1冊。だが、植民地主義やアフリカ人の差別的な描かれ方、動物に対して平然と行われる暴力などの描写が物議を醸している。
エルジェは当時、こうした描写はこの時代における物の見方を反映したに過ぎないと語っている。とは言え、のちの改訂版では、議論を呼んだ一部のシーンが書き換えられた。(c)AFP
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