【5月1日 AFP】フランス政府が導入を検討中の、イスラム女性の全身を覆う衣装「ブルカ」や顔全体を覆う「ニカブ」の公共の場所での着用を禁止する法案について、仏紙フィガロ(Le Figaro)は前月30日、女性に着用を強制した者に最高1年の禁固刑および罰金1万5000ユーロ(約190万円)が盛り込まれると報じた。

 一方、着用した女性本人に対しては、罰金150ユーロ(約1万9000円)を科すという。法案は7月に議会に提出される見通しだという。

 フィガロが入手した草案のコピーは、「何人も、顔を隠す目的の衣服を公共の場で着用することを禁止する」とし、「性別を理由として顔を隠すよう教唆する罪」を新設する。スキーなど宗教上の理由によらない目的で全身を覆う格好について、例外を認める条文があるかどうか、また例外の基準をどう定めるかは、草案には明記されていない。

 女性本人に対する罰則が軽いことについて、匿名を条件にフィガロの取材に応じた法案作成者の1人は、「女性は被害者の場合が多いから」と説明している。違反した女性は罰金を払う代わりに「市民権講座」への出席を選択することもできるという。(c)AFP