【6月17日 AFP】世界で活躍するサーカス集団「シルク・ドゥ・ソレイユ(Cirque du Soleil)」が16日、竹馬に乗って同時に歩く最多人数のギネス世界記録(Guinness World Record)に挑戦した。

 シルク・ドゥ・ソレイユは2004年、544人の団員で同時に竹馬で歩きギネス記録に認定された。しかし2年後、日本のグループが614人で記録を更新。さらに2008年にはオンタリオ(Ontario)州ブラントフォード(Brantford)で625人という新記録が生まれた。

 今回の挑戦は、カナダ・モントリオール(Montreal)、ブラジル・フォルタレザ(Fortaleza)、米ラスベガス(Las Vegas)、ポルトガル・リスボン(Lisbo)、中国マカオ(Macau)、名古屋、東京、米ニューヨーク(New York)、米オーランド(Orlando)で同時に行われ、合計人数は1926人になった。この挑戦に備え、数週間前から竹馬で歩く訓練を行ってきたというモントリオールの団員は、合計900人で挑戦した。

■竹馬はシルク・ドゥ・ソレイユの起源

 今年で創設25周年を迎えたシルク・ドゥ・ソレイユは、その起源にちなんで、今回の挑戦を行った。

 1980年、現在ではクリエイティブ・コンテンツ部門を担当するジル・サンクロワ(Gilles Ste-Croix)氏が竹馬のサーカス団を作る補助金をケベック(Quebec)州政府から得るため、竹馬で90キロ歩くというパフォーマンスを行った。サンクロワ氏は、自分の計画が「真剣な試み」であり、補助金を出すに値するということを見せたかったのだという。

 サンクロワ氏は22時間かけて90キロを踏破し、その姿は新聞の一面を飾った。

 これをきっかけにベサンポール(Baie-Saint-Paul)で誕生したパフォーマー集団が後に、20人の大道芸人集団「ハイ・ヒール・クラブ(High-Heels Club)」へと名前を変え、1984年にシルク・ドゥ・ソレイユとなった。

 現在のシルク・ドゥ・ソレイユは世界40か国に4000人の団員を抱え、常設及び巡回を合わせ世界各地で19の公演を行っている。(c)AFP