【12月28日 AFP】スペイン北部のビルバオ(Bilbao)で27日、サッカーバスク選抜チームの国際大会参加の許可を求める数千人規模のデモ行進が行われた。

 バスク自由党(Eusko AlkartasunaEA)の幹部は、英国から「スコットランドやウェールズ代表の国際試合出場」が許可されていることから、「スペインとフランスの自治州にも同じ権利を求めている」と語っている。同幹部は行進の目的を「欧州内でのバスク代表チームの公式承認を求めるもの」とし、実現に向けての「政治的な意思」を求めた。デモ参加者は、「バスク国、一つの国家、一つの代表チーム、一つの連合」と書かれた横断幕を掲げて行進した。

 スペインとフランス両国のバスク地域から選出されるバスク選抜チームは、実際に存在しているが、欧州サッカー連盟(Union of European Football AssociationsUEFA)を含む各サッカー連盟から正式に承認されておらず、プレーする場は不定期の親善試合に限定されている。

 スペイン北部に位置する富裕なバスク国家は、独自の言語や文化と高水準の自治政府を持っているが、住民投票では大多数のバスク人がスペインからの完全な分離を望んでいないことが示されている。しかしながら、武装した分離主義集団の「バスク祖国と自由(ETA)」は北スペインと南西フランスからなるバスク地方の独立のため40年間戦い続けている。(c)AFP