【11月14日 AFP】欧州連合(EU)統計局が14日発表した統計によれば、ユーロ圏15か国の域内総生産(GDP)は今年第2、第3四半期に連続でマイナス成長を記録し、1999年のユーロ導入以来初めて景気後退局面に突入したことが明らかになった。

 一般的にGDPが2四半期連続でマイナス成長を記録すると、景気後退入りしたとみなされる。27か国が加盟するEU全体では第2四半期のGDPがゼロ成長だったため、景気後退入りは避けられた。

 発表された統計によると、欧州最大の経済を誇るドイツの景気の落ち込みがもっとも激しく、同国のGDPは今年第2四半期に0.4%、第3四半期に0.2%のマイナス成長となった。イタリアも第2、第3四半期のGDPが連続でマイナス成長となり4年ぶりの景気後退入りが確認された。

 フランスは7-9月までの第3四半期に0.1%の経済成長が記録されたため、かろうじて景気後退入りは免れた。

 調査会社「グローバル・インサイト(Global Insight)」のエコノミスト、ハワード・アーチャー(Howard Archer)氏は、金融危機の影響で第4四半期のGDPの減少幅はさらに拡大すると予測している。(c)AFP