しわ取り注射に危険な副作用、欧州当局が警告
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【9月1日 AFP】欧州の医薬品当局は、ボトックス(しわ取り注射)の危険な副作用について警告している。1日発行のドイツの週刊誌「フォークス(Focus)」が報じた。
2007年8月までに、ボトックスに関連した後遺症が600例以上、死亡事故が28例が、欧州医薬品庁(本部:ロンドン)に報告されている。また、ドイツ医薬品・医療機器庁には、ボトックスに関連した後遺症が210例、死亡事故が5例寄せられているという。
米食品医薬品局(US Food and Drug Administration、FDA)も2月、ボトックスは深刻な後遺症を招く危険性があると警告していた。ただし、美容整形目的でのボトックスによる死者は報告されていないとし、ボトックスの禁止には至っていない。
欧米では、ボトックスに含まれるボツリヌス毒素は、まぶたや首のけいれん、多汗症、しわ取りの治療薬として認可されている。ボツリヌス毒素は、腐敗する食べ物に見られる自然毒で、シアン化物よりも4000万倍も強力とされる。
ボトックス注射により筋肉をまひさせて4-6か月間筋肉の収縮を妨げることから、しわを一時的に消すことができる。その一方で、誤って別の筋肉に注射された場合、死に至る可能性もあると、複数の保健当局が指摘している。(c)AFP