【8月15日 AFP】米国勢調査局(US Census Bureau)が14日に発表した統計結果によると、米国の白人は、2042年までに米人口の多数派の地位から転落するという。これは、前回調査の予測よりも約10年も早まっている。

 米人口における白人の割合は、2010年時点で65%と予測されているが、白人の死亡率が出生率を上回ることによって2030年代から減少していくとされている。2042年には、ヒスパニック系や黒人、アジア系、インド系、ハワイ先住民、太平洋諸島系の人口が白人の人口を上回ると予測されている。こうした現象が起こるのは、以前の予測では2050年ごろだとされていた。

 米人口が4億3900万人に達するとされる2000年代半ばには、全人口の54%がマイノリティーになるとみられている。最も増加するのはヒスパニックで、高い出生率と移民を背景に、2050年までに1億3300万人に上ると予測されている。これは2010-50年に増加する米人口のほぼ3分の1を占める。

 2010年時点で4.5%を占めるアジア系の人口は、2050年には約8%に上昇する。一方、非ヒスパニック系の黒人の人口は、2010年時点の12.2%から2050年の11.8%とほぼ横ばいとなるという。

 今回の統計結果では、米国社会の高齢化も予測されている。米国の65歳以上の人口は、現在の3870万人から、2050年にはベビーブーマー世代の影響で8850万人になるという。また、米人口全体の膨張も指摘されている。現在の米人口は推定3億500万人だが2050年までに約1億3000万人の人口増加が予測されている。(c)AFP