【7月31日 AFP】サウジアラビアの宗教警察は、首都リヤド(Riyadh)におけるペット用イヌ・ネコの販売および公の場での散歩を禁止すると発表した。ペットを使って女性をナンパする男性がいるためだという。関係者が30日明らかにした。

 リヤドの宗教警察(正式名称:勧善懲悪委員会、Commission for the Promotion of Virtue and Prevention of Vice)のトップは、アラブ紙アルハヤト(Al-Hayat)に対し、この決定は、リヤド知事代理を務めるサッタム・ビン・アブドゥルアズィズ(Sattam bin Abdul Aziz)王子が前月に下したものであり、過去にサウジの学者らが出したファトゥワ(宗教令)に沿ったものでもあると話した。

 また、理由については、ペットを使って「女性を誘惑し、家族の心を乱す」ことが一部の男性の間で流行しているためとし、それ以上の詳細は語らなかった。

 スンニ派の中でももっとも厳格といわれるワハビズム(宗教原理主義)が適用されている同国では、5000人強の宗教警察官がワハビズムの違反に目を光らせている。ワハビズムは、女性が公の場で頭からつま先まで布で覆うことを義務づけ、女性の運転も禁止している。(c)AFP