【6月24日 AFP】(写真追加)フィリピン中部シブヤン(Sibuyan)島沖で21日、台風6号(フンシェン、Fengshen)による高波の直撃を受け、乗客ら約850人以上を乗せたまま沈没した大型フェリー「プリンセス・オブ・ザ・スターズ(Princess of the Stars)」号の捜索を行っていた潜水救助隊は24日、同船内で多数の遺体を発見したことを明らかにした。

 24日、ダイバーたちは初めて転覆した船内に突入した。安否を気遣っていた乗客の家族らは、船内に生存者がいる可能性に一筋の望みをかけていたが、最悪の結果となった。台風が近づく中、なぜ重量2万4000トンの大型フェリーの出航許可が下りたのかに非難が集まっている。

 20日夜にフェリーが出港した首都マニラ(Manila)では、海軍のエドガルド・アレバロ(Edgardo Arevalo)報道官が会見し、船内に多数の遺体が閉じこめられていることを認めたが、「船内は非常に暗く、見つかった乗客の人数も年齢も不詳で、ただ大半の遺体は中に捕らわれて水中を漂っている状態だった」と述べ、潜水隊はそれ以上詳しく報告できていないと述べた。(c)AFP/Romeo Gacad