【4月10日 AFP】英西部ウィルトシャー(Wiltshire)州ソールズベリー平原(Salisbury Plain)に立つ巨石遺跡ストーンヘンジ(Stonehenge)では、3月31日から2週間の予定で大規模な発掘調査が行われている。英国放送協会(BBC)は9日、今回の調査で「なぜストーンヘンジが作られたか」を説明できる可能性のある画期的な発見があったと報じた。

 報道によると、調査隊はかつてブルーストーンやそれより小さい石を支えていた跡とみられる、一連のソケット状の穴を発見したという。ストーンヘンジの原型を構成していたこれらの石の大部分は、現在はなくなっている。

 今後、ブルーストーンが最初に運ばれてきた時期を特定するため、穴から有機物を取り出すという。

 古代人はブルーストーンに「癒しの効果」があると考え、約250キロ離れたウェールズの丘陵地帯から運んできたとみられている。

 調査ではこのほか、陶製の大杯の破片、ローマの陶磁器、古代の石鎚などが発見された。

 BBCは秋にこの発掘に関する特別番組の放送を予定しており、その一環として調査に資金を援助している。

 BBCのウェブサイトは、調査隊を率いる1人、ボーンマス大学(Bournemouth University)のティモシー・ダービル(Timothy Darvill)教授のコメントを掲載。教授は「最初の1週間は極めて順調に進み、このような重要な発見にたどりついた。ゆっくりだが、今のところすべてが予定通りに進んでいる」と述べている。(c)AFP