【1月15日 AFP】ロシア政府は14日、英国の公的な国際文化交流機関ブリティッシュ・カウンシル(British Council)が一時閉鎖命令を無視したことから、モスクワ(Moscow)駐在の英大使を外務省に呼んで抗議し、同国内の2つの地方支部に対して制裁措置を科す方針を示した。

 ロシア外務省は声明の中で、ブリティッシュ・カウンシルの地方支部再開は英政府による「計画的な挑発行為」だと非難、サンクトペテルブルク(Sankt Petersburg)とエカテリンブルク(Yekaterinburg)にある地方支部で新規に勤務する海外駐在員への査証発給を停止する処分を明らかにした。

 ブリティッシュ・カウンシルはロシア国内での法的地位をめぐり同国政府と長らく対立してきた。この問題についてロシア外務省での協議を終えたアンソニー・ブレントン(Anthony Brenton)英駐ロシア大使の報道官、ジェームズ・バーバー(James Barbour)氏は、AFPの記者に対し英国側は「追って対応する」と語った。

 「われわれは、ブリティッシュ・カウンシルに対立するロシア政府のいかなる行動も国際法違反であり、国内法にも反しているという立場で一貫している」(バーバー報道官)

 ロシア政府はブリティッシュ・カウンシルが正規の地位を逸脱して活動しており、税法に違反しているなどと非難しているが、英国側はいずれも否定している。(c)AFP/Dario Thuburn