【12月8日 AFP】オーストリア国民議会(下院)は6日、クラスター爆弾の使用や生産、保持などを禁止し備蓄を廃棄する法案を可決した。国内法でクラスター爆弾を禁じたのは、ベルギーに次いで世界で2か国目になる。

 新法は、クラスター爆弾の開発、生産、調達、販売、輸入、輸出、輸送、使用、保持を禁止するもので、2007年12月1日に遡及して効力を持つ。

 保持は不発弾の除去や処理の軍事訓練用に限って認め、備蓄を3年以内に廃棄すると定めているが、ノルベルト・ダラボス(Norbert Darabos)国防相は議会での発言で、1年半以内を目標にすべて廃棄したい意向を明らかにした。

 Barbara Prammer国民議会議長は6日、新法が先例として用いられるよう、同法の英訳を欧州連合(European UnionEU)加盟各国の議会に送りたい考えを示した。

 ウィーン(Vienna)では、クラスター爆弾を禁止条約の制定を目指す国際会議が8日まで開催され、参加133か国が、2008年末までの条約調印を目標に協議を行った。

 クラスター爆弾は子爆弾を撒き散らし、爆発しなかった子爆弾が不発弾として数十年後まで被害をもたらす。(c)AFP