「海のティラノサウルス」と呼ばれる爬虫類の化石、北極圏で発見
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【12月5日 AFP】「海のティラノサウルス・レックス」とも呼ばれる巨大な爬虫(はちゅう)類プリオサウルスの希少な化石が北極圏で発見された。ノルウェーの調査団が4日、明らかにした。この爬虫類の化石の発見は今回で2例目。
調査団を率いるオスロ大学(Oslo University)古生物学科のJoern Hurum氏はAFPに対し「これまで知られていない種のようだ。フランスと英国で発見されたプリオサウルスとは顕著な違いがみられる」と語る。
化石は頭蓋(ずがい)骨の一部を含み、今夏、北極点から1000キロ離れたスバルバル(Svalbard)諸島で発見された。この場所は1年前にプリオサウルスの最初の化石が発見された地点にほど近い。
プリオサウルスは体長10メートル、体重10-15トンほどだったと考えられている。調査団は今回初めて、この恐竜の骨格全体が見つかるのではないかと期待していたが、胸郭や肩、足など部分的な化石しか発見できなかった。
プリオサウルスは恐竜が陸上を支配していた時代と同時期の約1億5000万年前、当時は海底だったスバルバル諸島付近の海中に生息していた。4つのヒレとワニのように突き出た鼻を持つ巨大なアシカのような動物で、専門家によると「海のティラノサウルス・レックス」に例えられるという。巨大なあごは人間の大人をひと飲みできるほど大きかったという。
現在、オスロ(Oslo)の古生物博物館の地下室では、学生たちが最初に発見された数千片にものぼる化石の組み立て作業に取りかかっており、来年初頭にも完成する見通しだ。(c)AFP