米カリフォルニア山火事、スタジアムに2万人が避難
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【10月24日 AFP】(10月25日、写真追加)米国カリフォルニア州南部の山火事で23日、避難命令を受けた住民約2万人が、米プロフットボールリーグ(NFL)のサンディエゴ・チャージャーズ(San Diego Chargers)の本拠地、クアルコム・スタジアム(Qualcomm Stadium)に避難した。
人々はスタジアムの駐車場に整然とテントを張りめぐらせ、2005年にハリケーン・カトリーナ(Hurricane Katrina)が直撃したニューオーリンズ(New Orleans)で避難場所となったルイジアナ・スーパードーム(Louisiana Superdome)を思い起こさせるような光景となった。
スタジアムに避難した住民の中には、避難命令は予防措置にすぎず不便だと訴え、鎮火すればすぐに自宅に戻れると確信している人もいるが、運のいい人ばかりではない。
■自宅が焼失、車の中で鎮火を待つ家族
障害者手当で生活する一人暮らしのシンディ・アレクサンダーさん(54)は、サンディエゴ(San Diego)の北約80キロのラモナ(Ramona)にある寝室一室きりの自宅を焼失した。娘からの電話で自宅が燃えたことを知らされたという。同地域は被害が最も深刻だった地域の1つだった。
避難命令を受けたのは前日の22日で、着替えや毛布、枕、家族の写真などしか持ち出せなかった。その晩は古い4ドアセダンの乗用車の中で、息子夫婦が運転席と助手席で眠り、アレクサンダーさんは後部座席で身を丸めて寝た。
アレクサンダーさん一家がカリフォルニア州で山火事の被害に遭ったのは2度目。娘も前回、2003年の山火事で自宅を焼失した。
■念のため避難、高級ホテルに移る予定の家族も
同一家の並びの駐車スペース2台分を割り当てられたレイさん一家は、まもなく市内の高級ホテルに移れることになり喜んでいる。「今夜、一部屋空くと聞いて、その部屋を確保した」とソフトウエア会社役員のバッチ・レイ(Butch Rey)さん(45)。妻と3人の子ども、両親と共にスタジアムに避難した。
レイさんはサンディエゴ郊外の高級住宅地スクリップス・ランチ(Scripps Ranch)にある自宅から、避難を命じられた。寝室が4つある邸宅にはこれまでのところ被害はなく、レイさんは自宅はこのまま火災に持ちこたえるとみているが、子どもたちは「最悪の事態に備えて」、自宅から「ベースボールカード全部とプレイステーション2(PlayStation 2)」を持ち出した。
米北東部コネティカット(Connecticut)州出身のレイさんは、見知らぬ人たちからの親切に胸を打たれたという。カリフォルニアの住民の多くは2003年の山火事をよく覚えている。「昨夜はBMWでやって来た男性が、自宅には寝室が5つあるから、泊まりたい人は歓迎だと言った」とレイさん。「一家族が彼の家へ行った。こうした人はみな、山火事で家を失った人を知っていたり、子どもたちの通う学校にそういう同級生がいる人たちだ」と話した。(c)AFP/David Finnigan
人々はスタジアムの駐車場に整然とテントを張りめぐらせ、2005年にハリケーン・カトリーナ(Hurricane Katrina)が直撃したニューオーリンズ(New Orleans)で避難場所となったルイジアナ・スーパードーム(Louisiana Superdome)を思い起こさせるような光景となった。
スタジアムに避難した住民の中には、避難命令は予防措置にすぎず不便だと訴え、鎮火すればすぐに自宅に戻れると確信している人もいるが、運のいい人ばかりではない。
■自宅が焼失、車の中で鎮火を待つ家族
障害者手当で生活する一人暮らしのシンディ・アレクサンダーさん(54)は、サンディエゴ(San Diego)の北約80キロのラモナ(Ramona)にある寝室一室きりの自宅を焼失した。娘からの電話で自宅が燃えたことを知らされたという。同地域は被害が最も深刻だった地域の1つだった。
避難命令を受けたのは前日の22日で、着替えや毛布、枕、家族の写真などしか持ち出せなかった。その晩は古い4ドアセダンの乗用車の中で、息子夫婦が運転席と助手席で眠り、アレクサンダーさんは後部座席で身を丸めて寝た。
アレクサンダーさん一家がカリフォルニア州で山火事の被害に遭ったのは2度目。娘も前回、2003年の山火事で自宅を焼失した。
■念のため避難、高級ホテルに移る予定の家族も
同一家の並びの駐車スペース2台分を割り当てられたレイさん一家は、まもなく市内の高級ホテルに移れることになり喜んでいる。「今夜、一部屋空くと聞いて、その部屋を確保した」とソフトウエア会社役員のバッチ・レイ(Butch Rey)さん(45)。妻と3人の子ども、両親と共にスタジアムに避難した。
レイさんはサンディエゴ郊外の高級住宅地スクリップス・ランチ(Scripps Ranch)にある自宅から、避難を命じられた。寝室が4つある邸宅にはこれまでのところ被害はなく、レイさんは自宅はこのまま火災に持ちこたえるとみているが、子どもたちは「最悪の事態に備えて」、自宅から「ベースボールカード全部とプレイステーション2(PlayStation 2)」を持ち出した。
米北東部コネティカット(Connecticut)州出身のレイさんは、見知らぬ人たちからの親切に胸を打たれたという。カリフォルニアの住民の多くは2003年の山火事をよく覚えている。「昨夜はBMWでやって来た男性が、自宅には寝室が5つあるから、泊まりたい人は歓迎だと言った」とレイさん。「一家族が彼の家へ行った。こうした人はみな、山火事で家を失った人を知っていたり、子どもたちの通う学校にそういう同級生がいる人たちだ」と話した。(c)AFP/David Finnigan