【台北/台湾 26日 AFP】2008年8月に開幕する北京五輪の聖火リレーのルート発表を受け、台湾五輪委員会の蔡辰威(Tsai Chen-wei)会長が記者会見を開き、中国側が国内ルートで台湾を一部として扱っているとして聖火が台湾を通過することを拒否する姿勢を示した。

 会見で蔡辰威会長は、「北京五輪委員会が台湾を国内ルートの一部にしようとしたのは、台湾を卑小な存在として扱っているからだ。とうてい容認できない」と反発。中国に対して台湾を国外ルートとして扱うように早い段階から求めていたことを明らかにし、「全ての責任は北京が背負うべきだ」と主張した。

 また同会長は、「台湾五輪委員は聖火リレーは第三国経由で台湾に入り、そして台湾を通過しなければならないと要求し続けている。また、それが認められれば、台湾が中国から独立していることを強調することになる」と語った。北京五輪委員が発表した平壌、ホーチミンを経由で台湾へ入り、その後、香港、マカオを通過して中国へ戻るルートでは、中国側が台湾を国内と宣言することにつながりかねないとの懸念を示した。

 しかし、台北のHau Lung-bin市長は「私達は聖火リレーのトーチが台北101(Taipei 101)に運ばれる日が待ち遠しい。」と語り、北京五輪委員会が決めた聖火リレーのルートを歓迎の意向を表明した。

 写真は、会見に臨む蔡辰威会長。(c)AFP/Sam YEH

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