【ロンドン/英国 18日 AFP】肥満が社会問題化する英国で、ワイドサイズの棺に対応できる大型火葬炉設置の必要性にせまられる火葬場が増えている。当局者が18日、明らかにした。

 標準的な棺の幅は22-26インチ(55-65センチ)だが、最近では幅40インチ(約100センチ)の、樽のような棺を導入する葬儀会社が増えているという。

 「肥満が増加する限り、火葬場は対応をせまられ続けるでしょう」と語るのは建設予算の管理も行う英地方自治体協議会(Local Government Association、LGA)のHazel Harding氏。

 「肥満問題は英国のいろいろな公共サービスに負荷をかけていますが、これもその1つです」。

 肥満問題で先行する米国では、何年も前から幅44インチ(約110センチ)の「スーパーサイズ」の棺が用いられている。

 英国の葬祭施設管理協会(Institute of Cemetery and Crematorium Management)も、ニーズの変化を認識している。

 「我々にも、地元の火葬場で大型の棺を火葬できないという葬儀ディレクターの声が、国内各地から入っています」とスポークスマンのTim Morris氏。

 「おそらく多くの施設で、こういった要求に対応可能な設備に更新するでしょう。これを機に大型火葬炉を導入するところもあると思います」。

 英国では毎年約43万人が火葬されている。

 「各地の自治体では、火葬できない人がでないよう大型の火葬炉に更新するなどして、提供するサービス内容の改善を進めています」。

 写真はイングランドのマンチェスター(Manchester)で、サンドイッチショップのそばに立つ女性。(2006年10月10日撮影、資料写真)(c)AFP/PAUL ELLIS