【モスクワ/ロシア 14日 AFP】モスクワ中心部でデモ行進を開催し警察に拘束されていたガリー・カスパロフ(Gary Kasparov)氏は14日、拘束から数時間後に釈放された。インタファクス(Interfax)通信が伝えた。カスパロフ氏がモスクワ北東部の警察署を出るのを、同通信社の記者が確認したという。

 反体制活動家のガリー・カスパロフ(Gary Kasparov)氏は同日、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は、ロシアの民主主義を破壊していると訴え、モスクワ中心部でデモ行進を行っていた。プーシキン広場(Pushkin Square)に進入しようとしたところを、機動隊と内務省の兵士らに取り押さえられた。

 モスクワ中心部にあるプーシキン広場でのデモは禁止されており、カスパロフ氏と同氏が率いる「The Other Russia」 のメンバー、外国人ジャーナリスト約10人も拘束された。また、別の場所でも活動家ら数十人が警察のバスに乗せられたという。

 主催者らが「異議の行進」と名付けたこのデモに備え、当局はプーシキン広場に軍事行動のような体勢を敷いていた。内務省の部隊に所属する兵士を30人づつ乗せたトラックが21台が道路に並び、暴動用に対応する装備の警官ら数百人を乗せた約10台のバスが並び、拘束者を乗せるバスやトラックも用意されていた。

 12月の議会選挙と2008年3月の大統領選挙を控え、ロシアでは緊張が高まっている。

 写真は同日、一帯を封鎖しデモ参加者を拘束する警官ら。(c)AFP/ALEXANDER NEMENOV