【ホニヤラ/ソロモン諸島 2日 AFP】2日午前にソロモン諸島付近で発生したマグニチュード8.0の地震により津波が発生、同諸島で9人が行方不明となっている。現地警察当局が伝えた。

 ソロモン諸島の危機管理局によると、同諸島西方のブーゲンビル島付近で2つの村が津波に飲み込まれ、5人が行方不明になったとの未確認情報があるという。さらに、地滑りで4人が行方不明になったとの情報もある。

 ソロモン諸島の警察当局には、津波の被害が断片的に寄せられている。北部のタロ島では、大きな津波により複数の建物が倒壊したもよう。Lofung地区も津波の被害を受け、住民は高台に避難しているという。震源地から45キロしか離れていないギゾ島でも大きな被害が出たもよう。

 これまでのところ死傷者の情報は寄せられていないが、同諸島の大半を占める貧困地域との連絡網が確立されていないため、被害の実態をつかみにくいというのが実情だ。

 米地質調査所(US Geological Survey、USGS)と香港天文台(Hong Kong Observatory)によると、地震が発生したのは現地時間の午前7時40分ごろで、震源地はソロモン諸島のガダルカナル島にある首都ホニアラ(Honiara)西北西約350キロの地点、震源の深さは約10キロ。

 USGSは、この8分後に、マグニチュード6.7の強い余震を観測した。

 太平洋津波警報センター(Pacific Tsunami Warning Centre)は、ソロモン諸島を始め、オーストラリア、インドネシア、パプアニューギニア、バヌアツ、ナウル、チューク島、ニューカレドニア、ポナペ島、コシャエ島、ツバル、キリバス、マーシャル諸島に対し、津波警報を発令。

 日本には津波注意報が発令された。

 写真は、ソロモン諸島のケネディ島(2003年7月28日撮影)。(c)AFP/Torsten BLACKWOOD