ムハンマド風刺漫画訴訟、被告の週刊誌編集長が勝訴 - フランス
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【パリ/フランス 22日 AFP】パリの裁判所で22日、イスラム教の預言者ムハンマド(Prophet Mohammed)の風刺漫画を掲載し、同教の2つの団体から提訴されていた国内週刊誌の編集長に対する判決が言い渡され、被告の同編集長が勝訴した。
2006年2月発行の週刊誌シャルリー・エブド(Charlie Hebdo)に掲載された3つの風刺漫画は、イスラム社会を侮辱するものではないとする判決が言い渡されると、法廷では拍手が沸き起こった。
パリ・グラン・モスク(Paris Grand Mosque)とUnion of Islamic Organisations of Franceの2団体は、デンマーク紙が掲載した預言者ムハンマドの風刺漫画を転載したとして、シャルリー・エブド誌のPhilippe Val編集長に対して訴訟を提起。同漫画は世界中のイスラム教徒たちから非難されていた。
原告側は前月、同漫画はイスラム教とテロリズムを積極的に結びつけるものだとして、3万ユーロ(約472万円)の損害賠償を求めていた。
今回の裁判について、フランス国内では表現の自由に対する重大な試練と受け取られ、裁判所には原告、被告双方の論戦を傍聴しようと大勢の人々が詰めかけた。
写真は同日、パリの裁判所で記者団の質問に答えるUnion of Islamic Organisations of FranceのLhaj Thami Breze氏(中央)。(c)AFP/MARTIN BUREAU