【パリ/フランス 7日 AFP】任期が満了するジャック・シラク(Jacques Chirac)大統領の後継を争う2007年の大統領選挙で、大統領の座を目指すニコラス・サルコジ(Nicolas Sarkozy)内相は、与党・国民運動連合(UMP)で唯一、大統領選挙の公認を受けるために名乗りを上げている。
 サルコジ内相の強い人気にあえて戦いを挑む候補者はあらわれておらず、UMPは14日の党会議で同内相を正式に党の公認大統領候補に指名する。フランス政界のトップをまい進するサルコジ内相とは…。

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 「フランス大統領になる」という究極の目標について、サルコジ内相が隠そうとすることはなかった。20年前に政界入りして以来、内相は目標に向かって常に努力を続けてきた。フランスを長年にわたり支配してきた政治勢力、左派を揺るがすことができるのはサルコジ内相しかないとして、党内の多くの党員から絶大な支持を得ている。


1. ニコラス・サルコジ内相 12秒
「何人も何事も、支持者がわたしに求める使命の遂行を妨げることは決してできない」

 サルコジ内相の人気は、犯罪、移民問題へのき然とした姿勢と、判断が難しく国家を揺るがしかねないような問題についても進歩的な政策をとっているためと見られている。同内相は、内相の立場を選挙運動の土台として最大限に活用し、しばしば他閣僚から批判を受けるような考えを示してきた。その内容には賛否両論が存在するが、積極的なメディアへの露出という点では大きな意味がある。対抗馬で社会党(PS)の公認候補セゴレーヌ・ロワイヤル(Segolene Royal)氏同様、サルコジ内相もまた社会的なイメージを非常に重要視していることは確実である。

2. ニコラス・サルコジ内相 15秒
(省略)

 サルコジ内相の率直さと隠し立てのない野心は、多くの閣僚たちをいら立たせている。ドミニク・ドビルパン(Dominique de Villepin)首相やミシェル・アリヨマリ(Michelle Alliot-Marie)国防相は大統領選挙における党の公認を内相と争う可能性を示唆したが、両者ともに役割を果たせないと見て出馬を見送っている。

 シラク大統領もまた3期目を目指す可能性を排除してはいない。しかし、同大統領の人気はこのところ低迷を続けており、可能性は低そうだ。シラク時代との決別を約束するサルコジ内相の多くの主張は明確だ。

3. ニコラス・サルコジ内相 5秒
「もう一度繰り返します。現状打破が必要なのです」

 サルコジ内相が大統領選挙において党の公認候補に指名されることは確実な情勢である。その後、内相は4月の大統領選挙を見据え、真の「ライバル」であるセゴレーヌ・ロワイヤル氏との一騎打ちに臨むこととなる。(c)AFP