【9月9日 AFP】シリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領は、米CBSテレビとのインタビューで、8月に首都ダマスカス(Damascus)近郊で起きた「化学兵器攻撃」への関与を否定した。CBSテレビが8日、報じた。また、米国がシリアを攻撃すれば報復もありうると警告し、米議会に軍事行動を拒否するよう求めた。

 CBSのベテラン記者チャーリー・ローズ(Charlie Rose)氏は、ダマスカスで行われたアサド大統領とのインタビューの後、「大統領は、攻撃には一切関与していない、と述べた」と明かした。

「大統領は、何と言われていようとも、ビデオテープがあろうとも、化学兵器使用は認知していなかったと語った。最も重要なことは、大統領の言葉によれば、『私が自国民に対し化学兵器を使用したという証拠はない』ことだという」

 アサド大統領が米メディアのインタビューに応じるのは異例。その内容は、CBSテレビが9日に放映する予定だ。

 米国などは、アサド政権が8月21日にダマスカス近郊の住民に対する化学兵器の使用を命じたと断定しており、米政府はこれにより約400人の子どもを含む1400人以上が死亡したと主張している。7日に公開された映像には、救助隊員が手当てを試みるなか、子どもを含む何十人もの人々がけいれんしてもだえ苦しむ姿が写されている。中には、口から泡を吹いたり、嘔吐したりしているように見える人もいた。(c)AFP/Jo Biddle