【8月26日 AFP】シリア政府は26日、同国での化学兵器使用疑惑について現地での立ち入り調査を予定していた国連調査団に対して、反体制派が発砲したと発表した。発表によると、化学兵器の使用が疑われている首都ダマスカス(Damascus)近郊の現場へと向かう調査団に対し、狙撃手による発砲があったとされる。

 同国国営放送は、匿名を条件に取材に応じた政府高官の話として、調査団がダマスカス南西のMoadamiyet al-Shamに入ったところでテロリストによる発砲があったと伝えた。また国営放送によると、調査団には治安当局による護衛が付いていたという。

 国連の報道官はこの報道より前に、調査団に対して発砲があったことを明らかにしていた。この発砲事件により、調査団は車両の交換を余儀なくされたという。報道官は「車列の1台目が何者かにより狙撃された。銃弾が複数着弾し、政府のチェックポイントに引き返した」と述べ、車両を交換した後に再度調査現場に向かうとした。報道官はそれ以上の詳細は明らかにせず、狙撃事件が発生した場所についても明言を避けた。(c)AFP