【7月5日 AFP】ソマリア内戦の取材で受賞歴のあるフランス通信(Agence France-PresseAFP)の記者、ムスタファ・ハジ・アブディヌル(Mustafa Haji Abdinur)氏が今月、紛争における報道について国連安全保障理事会(UN Security Council)で基調発表を行う。

 米国を議長国として7月17日に行われる安保理でアブディヌル氏は、他のジャーナリスト3人と共に発表を行う。

 米国のローズマリー・ディカーロ(Rosemary DiCarlo)国連大使代理は「安保理が前回、ジャーナリストの保護について討議した2006年以降、世界中でジャーナリストに対する暴力は激化しており、特に紛争下での(ジャーナリストの)殺害や監禁が増えている。今回の会議は、紛争地帯で活動する際に直面する暴力的行為についてジャーナリストたちから直接聞くことができる機会だ」と説明している。

 国際非営利団体「ジャーナリスト保護委員会(Committee to Protect JournalistsCPJ)」によると、1992年以降、紛争その他の危険な対象の取材中に死亡した、または殺害されたジャーナリストは1000人近くに上る。

 ソマリアは中でも最も危険な場所の一つで、2012年だけで12人のジャーナリストが殺害され、今年もすでに2人が殺害されている。アブディヌル氏はAFPの特派員であり、現地の独立系放送局ラジオ・シンバ(Radio Simba)の編成局長。2009年にCPJの「国際報道の自由賞(International Press Freedom Awards)」を受賞している。(c)AFP