【6月10日 AFP】レバノンの首都ベイルート(Beirut)で9日、イスラム教シーア派組織ヒズボラ(Hezbollah)支持派と反対派との間で衝突が起き、反対派の若者1人が死亡した。治安当局者が明らかにした。

 衝突が起きたのは、ベイルート郊外にあるイラン大使館前。イラン政府の支援を受けるヒズボラが、シリア内戦に関与していることに抗議する反対派をヒズボラの支持者が攻撃したことから始まった。治安当局者によると、死亡した男性は背後から撃たれたという。

 イラン政府は、シリア反体制派との戦闘を続けるバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権を支持しており、同様にイラン政府から支援を受けるヒズボラもアサド政権に加勢している。ヒズボラがシリア内戦への介入を明言して以来、レバノンでは内戦が飛び火するのではと緊張が高まっている。

 先週、ヒズボラも参戦して激しい戦闘が展開したシリア・クサイル(Qusayr)は、レバノンとの国境から10キロ程の距離にある。

 イラン大使館前以外でも、ベイルート中心部では約100人が集まり、ヒズボラへの抗議活動が行われた。(c)AFP/Serene Assir