【6月8日 AFP】パキスタン北西部で7日、米国の無人機攻撃があり、武装勢力の戦闘員7人が死亡した。

 北ワジリスタン(North Waziristan)の部族地域の中心都市、ミランシャー(Miranshah)から南西に100キロメートル以上離れたShokhel村の施設を無人攻撃機がミサイルで攻撃した。北ワジリスタンはタリバン(Taliban)や国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系武装勢力の主な活動拠点として知られている。

 AFPの取材に応じた現地の治安当局高官は、「米無人攻撃機は2発のミサイルを武装勢力の施設に発射し、少なくとも7人の戦闘員が死亡した」と語った。別の当局者も攻撃で死者が出たことを確認したが、死亡者の身元は不明だと述べた。

 3度目となる歴史的な首相就任を果たしたシャリフ首相は、今回の攻撃のわずか2日前の5日、議会の首相就任承認後に「われわれは他国の主権を尊重する。他国もわれわれの主権と独立を尊重するべきだ。この作戦は終わりにしなければならない」述べ、武装勢力に対する無人機攻撃の中止を米国に求めたばかりだった。

 シャリフ氏は就任直前にも、先週の米無人攻撃機によるパキスタンのタリバン運動(Tehreek-e-Taliban PakistanTTP)」のナンバー2にあたるワリウル・ラフマン(Waliur Rehman)幹部の殺害を公然と批判し、米国の攻撃作戦は国家主権を侵害するものだというパキスタンのかねてからの立場を改めて表明していた。(c)AFP