【5月21日 AFP】イラク各地で19日から20日にかけて自動車爆弾や警察官を標的とした攻撃が相次ぎ、全土で50人が死亡した。このうち24人は、治安悪化が著しいアンバル(Anbar)州の警官。

 約5か月前に始まったスンニ派勢力による反政府運動の中心地のうち2つが首都バグダッド(Baghdad)の西に位置するアンバル州にあり、同州では治安当局を狙った攻撃が相次いでいる。スンニ派は自分たちがイラク社会で不当に扱われているとして、シーア派主導のヌーリ・マリキ(Nuri al-Maliki)政権への反感を強め、宗派対立が激化している。

 20日は南部の港湾都市バスラ(Basra)やバグダッド、バグダッド北方のサマラ(Samarra)などで爆弾攻撃が相次ぎ、26人が死亡、160人以上が負傷した。

 前日の19日にはアンバル州各地で警察署が襲撃されるなどして、警官24人が死亡した。うち12人は18日に誘拐され人質となっていた警官で、軍と警察による救出作戦が行われたが、犯人との銃撃戦の中で死亡した。(c)AFP/Salam Faraj